智弁和歌山 序盤の劣勢を盛り返す


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智辯和歌山1110創成館
 智弁和歌山は先発の小堀颯が立ち上がりから制球に苦しみ3点を失う。
 しかし2回に黒川史陽が左翼ポール際に追撃の本塁打。3回に突き放されると、その裏には林晃汰にもアーチが出て追い上げる。智弁は二番手の池田陽佑もつかまり、中盤でじわじわ離され、725点差をつけられた。それでも智弁は5回に4点を返し、終盤に望みをつないだ。6回からはエース平田龍輝がマウンドに上がるが、7回創成館の5番・野口恭佑に2点打を浴び、またも突き放された。創成館もエース左腕・川原陸を投入して必死の逃げ切りを図るが、粘る智弁は92死から平田が同点打を左前に運び、99で延長に突入した。
 10回の創成館は1死から野口が内野安打で出塁し、盗塁と捕手の失策で三進を許した。ここで平田が犠飛で失点すると、智弁は追い詰められた。
その裏、先頭の西川晋太郎が死球で出塁すると打席には林。しかし3つ空振りして倒れると、続く文元洸成も投ゴロで2死になった。諦めない智弁は冨田泰生が追い込まれながらも四球を選ぶと、好調の黒川に回った。「練習でもずっと当たっていたし、今日はいくやろな、と思っていた」と高嶋仁監督(71)も期待を寄せる2年生が、左翼手の頭上に大きな当たり。打球がぐんぐん伸びてフェンスに到達する間に、2者が還り奇跡的な逆転サヨナラ劇となった。
 
主砲の涙 準決勝での活躍誓う
 黒川は、「自分が決めてやる、と思っていた。ここまで結果は出ていなかったが、自信をもっていこうと言いきかせていた」とふり返った。父の洋行さん(42)は、上宮の主将としてセンバツ優勝に輝いている。「父を超えたい。甲子園では2回以上優勝したい」と目標も高いだけに、大仕事をした割には平然としていたが、先輩の林と並んで話を聞かれると、相好を崩した。「林さんが泣いていたんで」と言って林に視線を送った。それを聞いた林は、「泣いてない」と強がったが、「悔しかったのとありがとう、という気持ちがあった」と涙の理由を話し、後輩に感謝した。「守備のミスを(三振で)取り返せなかった。それが悔しかった」と大振りで三振した10回の打席を反省し、「次はしっかり打つ。ずっと迷惑かけてるんで」と準決勝での活躍を誓った。