インドの国立大学入試の競争率

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インドに16ある国立大学の定員は9590人に対して受験者は506000人(2012年)で、なんと53倍の競争率だ。100人受けて98人が不合格という難関である。
インドの国立大学を卒業した学生は、海外の企業から引く手あまたで、アメリカのIT大手グーグルでは、年収1400万円の待遇でインドの国立大卒業者をスカウトしている。
インド国内のIT技術者の平均年収が100万円ほどであるのと比べれば、まさに破格の待遇といえる。
 
東京大学の二次試験問題に「インドの近年の社会経済状況の変化について説明しなさい」という問題が出題された。模範解答としてはIT技術者が急増している。
その理由は、おもに三つあり、まず、インド人は英語を話すということ。インドの公用語はヒンディー語だが、ヒンディー語を話せるのはインド人の40%ほどで、英語を使わないと話が通じない。英語なら、ほぼ全員が話せる。これがIT技術者の間では極めて有利となる。
第二に、IT先進国のアメリカとの時差が12時間で、アメリカのシリコンバレーで開発中のソフトをインドに送れば、寝ている間に、インドで開発を進めることができる。
第三の最大の理由は、インドにあるカースト制度だ。カースト制度には、バラモン・クシャトリア・ヴァイシャ・シュードラという四つの身分があり、さらにジャーティという世襲的職業身分集団によって身分が細分化されていて、その数は2000とも3000ともいわれている。これらは世襲であるため、本人の能力や適性は無視され、カースト制度によって就きたい職業には就けないのがインドの社会だ。
ところが、IT産業は近年に起こったものであり、カーストには何の規定もない。そのため低いカースト出身でも勉強を頑張って国立大学に入学しIT産業に就職すれば貧困から抜け出すことができる。インドの若者は貧困から抜け出すために必死に勉強をして上位の大学に進学しIT技術者になることを夢見ている。
現実は国立大学の競争率を見ればわかるように非常に厳しいものがあるが、この競争をくぐり抜けたエリートたちはカーストや貧困から解放される。