ジャイアンツカップ準決勝 福岡ボーイズVS御坊ボーイズ

8月23日 東京ドーム
福岡ボーイズ(福岡県)8ー5和歌山御坊ボーイズ(和歌山県)
福岡0120311=8
御坊0020012=5
福)湯脇、中川ー後藤遼、清水
和)中田、寺迫ー小野寺
福岡打線がU-15日本代表に選出された和歌山御坊の中田投手を攻略した。130キロ台半ばの速球を武器にする中田投手に対して、ベンチの指示は「追い込まれてからの変化球には対応できないから、最初からストレートを狙え」(福岡・矢野監督)というもの。
二回に井上選手が右中間を破ってチーム初安打を放つと、六回途中までに中田投手に12安打を浴びせて、大量7点を奪った。「こんなに打てるとは思わなかった」と矢野監督も驚きの表情。守っては先発の湯脇投手が110キロ台の速球と90キロ台のスローカーブで緩急をつけて、和歌山御坊打線に的を絞らせなかった。御坊打線にとっては、和歌山県の投手がもっと速い球を投げるので、対応が難しかったといえる。
6回で5安打を打たれたが、連打されたのは三回の1度だけで、和歌山御坊に適時打を許さなかった。「今日は低めのコントロールが良かった」と湯脇投手は、打席でも2安打1打点の活躍。「変化球は打てないので、初球からストレートを狙った。(安打は)たまたまです」と笑顔だった。
<御坊>
台風9号の影響で、準決勝から東京ドームでの試合。和歌山御坊の父母30人が三塁側スタンドで、選手ごとに、応援歌スピードスターや海のトリトンなどを歌って大パーフォーマンス。選手が出てくるとメガホンで「行け行け小野寺」…チャンスを迎えると「かっ飛ばせ川井田」…と歌の間に名前を入れて声援。
保護者会長の周家洋平さん(41)は「東京ドームでの試合で、選手はちょっぴり緊張気味だったが、いい思い出となり、ナインは『ドームでのプレーを学校の友達にいっぱい話します』と自慢の様子でした」と語る。川井田駿主将の母、浄子さん(47)は「ドームのオーロラビジョンにチーム名と子供の名前が出たとき、泣きました。うれしかった」と話していた。
同チームのモットーは「礼儀、感謝、全力疾走」。グラウンドに出たら帽子を取って礼をし、必ず挨拶を交わし、移動の時は必ず走り、野球ができることの幸せを感じる-ことを忘れないよう指導しているという。