「アンデスの恵み」

「アンデスの恵み」
コロンブスが新大陸を発見したのは1492年。
その後、南アメリカの農作物は、ヨーロッパ社会に持ち帰られて
ヨーロッパの食卓を大きく変えることになった。
 
南アメリカを征服したスペイン人は、唐辛子とトウモロコシをヨーロッパに持ち帰った。
さらに、トマトも持ち帰った。
太陽の恵みをたっぷり受けたトマトをふんだんに使ったイタリア料理は、このことが
きっかけとなって誕生した。
そして唐辛子は、イギリスからインドに渡り、辛いカレーが作られるようになった。
一方、日本を経由して朝鮮半島に渡った唐辛子は、真っ赤なキムチを作り出した。
現在世界に広まっている唐辛子はメキシコ原産といわれている。
 
ところがジャガイモは異なる過程をたどった。
その見ための悪さ(以前はもっと小さく黒かった)と、当時のヨーロッパでイモ類の
農作物がまったくなかったことによるなじみの薄さから、忌み嫌われた。
インカ帝国を征服したスペイン人は、ジャガイモをインディオの貧しい食べ物だと
馬鹿にしていた。
しかし、ジャガイモはその後の世界の飢饉を救い、ヨーロッパに発展をもたらすことになる。
 
16世紀にヨーロッパに渡ったジャガイモは、当初、花を楽しむ観賞用だった。
たしかに、ナス科で美しい薄紫の花をつける。
 
そしてそれから約100年、17世紀末に食用として作られるようになると、
ヨーロッパの人口が一気に増えることになった。
つまり、それまで寒冷で荒れた何もできない土地でもジャガイモなら育つからだ。
その後、安定した食糧供給を実現したヨーロッパの発展ぶりは、目を見張るものがあった。
 
現在、私たちがいろいろな食べ物を食べて食文化を楽しめるのは、新大陸発見
(とりわけアンデスの大地とそこにある植物を長い時間をかけ栽培化したインディオたち)との出会いによるところが大きいのではないだろうか。
 
 今日、食卓に上るトマトソースのスパゲッティーやカレーライス、おやつのピーナッツ、ポップコーン、ポテトチップスなどのスナック菓子は、アンデスの恵みだ。
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